相談文
会社員の29歳長女と、大学院生の24歳の二女は、二人とも内向的な性格です。男性と会話をしているところなど、まったくといっていいほど見たことがありません。休日も家にいることがほとんどです。今年で30歳になる長女も、勉強を頑張って大学院にまで進学した二女も、もっと多くの人と交流を深めてほしいと願うばかりです。とはいえ、私自身も若いころは、独りで時間を過ごすことがしばしばありました。私のことを顧みても、きっと、娘たちの性格や態度に問題があるから、人が寄ってこないのだと思います。しかし、娘の結婚や将来のことを思うと心配が絶えません。娘たちのために、私ができることはなんでしょうか。
回答文
年頃のお嬢さんが二人もおられると聞けば、家の中はいつも花が咲いたように明るく、笑い声に溢れているだろうと、誰もが想像してしまいます。
しかし、人は十人十色ですから、あなたや娘さんたちのように、少し内気でおとなしい性格の家族なら、家の中は静かに時が流れているのかもしれませんね。
さて、お手紙を拝見して、お母さんとして、娘さんたちの将来を心配しておられる様子がよく伝わってきました。母親なればこそだと思います。ただ、あなたは自分の心配の原因が、娘さんたちの性格や態度にあると思っておられるところは、もう少し考えてみる必要があるのではと感じました。あなた自身も若い頃は内向的であったと述懐しておられますが、そのことで辛い思いや悲しい経験をしておられるのではないでしょうか。もう少し言えば、自分で自分を認められなかった、自分を好きになれなかったのではと思うのです。だから、娘さんたちには、自分の轍を踏まず、社交的に人と交わって幸せになってもらいたいと望んでおられるような気がします。確かに社交的な人は周りを明るくしてくれますね。でも、内向的な人にも、魅力がいっぱいあると思いますよ。おとなしいところは、穏やかで協調性があるし、気が弱いところも、控えめで優しい性格だからこそです。几帳面で真面目に仕事をするお姉さんも、粘り強く勉学に励む妹さんも素晴らしいではありませんか。あなたが、そんな娘さんたちの丸ごとを認め、良い面に目を向け、引き出してあげるように言葉をかけていけば、娘さんたちも自信を持ち、顔つきが変わってくると思いますよ。
ところで、教会の月次祭には参拝されていますか。もし遠いようでも、近くの教会をお探しになることをお勧めします。お休みの日は、娘さんも一緒にお誘いください。みかぐらうたを唱え、手をふる中に、明るい心がおのずと生まれてくると思います。母娘のほのぼのとした姿は周りにもきっとよい匂いを醸し出すことでしょう。人は誰でも、そんな場所に集まりたくなるものです。
『天理時報』人生相談 回答者:吉福多恵子
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