相談文
3年前、3人の子育てに心身ともに疲れてしまい、務めていた仕事を休職しました。自宅で安静することになったのですが、そのとき夫から、「おれだって、ゆっくり休みたいのに」などと言われたことが原因で、以来、夫への拒否反応が起こるようになったのです。現在も、できるかぎり夫と関わらないように過ごしてしまいます。夫婦仲を取り戻したいという気持ちはあるのですが、夫を目の前にすると、情緒不安定になってしまうのです。このままでは、子供たちのためにも良くないと思うのですが、どうすればいいのでしょうか。(30代女性)
回答文
頼もしいご主人と結婚され、三人の子どもにも恵まれ、家事、育児、仕事と頑張っておられた頃、あなたの将来は明るく希望に満ちていましたね。まさか、こんな日が来ることなんて想像もしなかったことでしょう。
ようぼくであるあなたなら、よく承知されていることだと思いますが、この世のすべて、成ってくることには必ず訳があるのです。今、あなたが味わっている辛さ、苦しさを通してまでも、教祖はあなたに何を仰せられているのでしょうか。
私事で恐縮ですが、主人の母は93歳になります。今年の正月過ぎに骨折し、以来介護が必要な生活になりました。思うように体を動かせないことは、本当に辛いことだと思います。しかも、私のような介護未経験者がお世話するのですから、行き届かないところも多々あるはずです。しかし、母は、いつも心からの「ありがとう」で私を労ってくれます。どんなに疲れていても、その言葉で「また明日もがんばろう」という気持ちになれるのです。
さて、「おれだって、ゆっくり休みたいのに・・・」ご主人の言葉から想像するに、あなたには、夫婦なんだもの、家事も子どもの世話もやってくれて当たり前という気持ちがどこかに潜んでいたのではないでしょうか。親しい間柄であっても、忘れてはならないものがあると思います。心で思っていても伝わらないこともありますね。更には、お互いに相手の身になって受けとめようとせず、誤解してしまうほど不幸なことはありません。今、あなたを悩ます身上も、そんなあなたの心が引き起こしたものだと言えるでしょう。
それでも私は、あなたの手紙に希望を見つけました。もう一度以前のように仲良く暮らしたいと願うあなたの気持ちが、あなたを変える力になってくれると思います。
人にしてあげたことはさらりと忘れ、人にしてもらったことはいついつまでもご恩に感じて通られた道の先人たちは、たすかり上手のお手本です。そしてまた、このことは夫婦円満の極意でもあると、あなたのご相談を通じて気づかせていただきました。
『天理時報』人生相談 回答者:吉福多恵子
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