相談文
先日、ささいなことで40代の息子と意見が合わず、私の考えは間違いないと主張したところ、息子に「年を取ったら従え」と大声を上げられました。私たちの世代は、親に逆らうことなど考えられませんでしたが、世の中が変わって、親の威厳がなくなりつつあるのでしょうか。嫁は良くできた人で今回のことは知りません。夫は口を出しません。「老いては子に従え」とも言いますが、今後、自分の意見を主張するのは、控えたほうがいいのでしょうか。それとも、家族には気を使わず、思ったことを口にしてもいいでしょうか。(70代女性)
回答文
今まで親に逆らったことのない息子さんからの一言。びっくりされたことでしょう。
あなたも私も、「老いては子に従え」という教えを聞かされて育った年代ではありますが、いざ、我が子から、そういう言葉を聞いたら、悲しくもあり、反発もしてしまいますね。
お手紙によれば、電話の内容は、お孫さん達との大型連休の過ごし方の相談だったとありましたから、日頃離れて暮らしているおばあちゃんとしては、張り切って計画を立てようとされたのでしょう。
電話口の向こうの息子さんは、どんな様子でしたか。本当なら、自分も楽しみにしておられる休暇だと思います。それなのに、その話に乗ってこられなかったところに、何かしら心配事や、悩み事がなかったのかなと想像します。もしかしたら、二か月以上も先のことで、仕事の関係から予定変更があったら、却って両親を落胆させてしまうと心配されたのかもしれません。
お互いに思いはありながら、相手が察してくれても当たり前という、親子だからこその甘えがあったような気がします。
ぜひ、今回のことは、早く終わらせて、楽しい連休を迎えてほしいものです。
さて、親の威厳って何だろうと、考えました。私は、子どもが、絶対この人なら信頼できる、尊敬できると思えることだと思います。ようぼくである私たちには、教祖の親心、これこそが究極の親の威厳であり、お手本です。息子さんたちと接する時に、教祖ならこんな時、どう仰せられるか、どうなさるかを考えれば、きっとあなたの取るべき態度が見つかると思います。
考えてみれば、お孫さんたちと楽しい時間を過ごせるのも、息子さん家族が仲良く暮らしておられるからこそですね。嬉しいではありませんか。ぜひ親の喜びを、特にお嫁さんに伝えてあげてください。更には何も言わずにあなたを見守ってくださるご主人、器が大きいですね。まだまだお元気なお二人ですから、夫婦で楽しめることも見つけてみてはいかがでしょう。
仲のよいお二人の後には、言わずとも子どもがついてきます。
『天理時報』人生相談 回答者:吉福多恵子
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