『陽気』の思い出

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小さい頃、多分小学三、四年生頃のことだと思います。学校から帰ると茶の間のテーブルの上には、いつも色々な本に混じって、「陽気」の本が置いてありました。・・・・・・

里の亡き父は本が好きでした。時間があれば、日当たりのいい縁側に腰を下ろして、ちょっと猫背になりながら、本を読んでいた姿が今も目に浮かびます。「陽気」はそんな父がいつも読んでいたのでしょう。そして、それがいつからか小学生の私の愛読書になっていました。でも、ちょっと困ったことには、「陽気」を読むと、決まって鼻水と涙で顔がぐちゃぐちゃになるのです。そんな顔を誰かに見られるのが恥ずかしくて、「陽気」を読むときは隠れて読むのが常でした。今、考えてみても変な女の子だったのですね、私って。

そんな私がある日、一大決心をします。「今日限り「陽気」は読まない!だって、教祖は陽気ぐらしを教えて下さったんでしょ?私はこんな涙ばっかり出る本は読みたくないもん。」生意気盛りの中学生でした。

月日は流れ、「来月から「陽気」を信者さんに配るぞ。」と、突然主人が言い出したときには、びっくりし、大反対しました。理由を聞かれ、斯く斯く云々・・・。主人には大笑いされてしまいました。当然反対意見は却下されました。

こうして現在、信者さん達は毎月の「陽気」を楽しみにして下さっています。講社祭に行けば「先月号にこんな話があったね・・・」と話題にもなります。また、主人が支部長を務めさせていただく関係上、岐阜支部管内の「陽気」は一括して我が家に配本されます。きっと、私は支部内で一番早い「陽気」購読者の一人でしょう。おまけにこの度、薄才の身に一年間連載の御用をいただくことになりました。どうやらあんなに固く封印したはずなのに、「陽気」との縁は切れていなかったようです。

教祖お一人から始まったこの道を信じ、求め、歩み続ける名もなき聖。時には迷い、悩み、苦しみながらも、やがて温かい親心に抱えられていることに気付き、勇んで立ち上がる信仰の軌跡の数々は、あの日小学生の胸にも感じるものを与えてくれたのだと思います。それにしてもお父さん、「陽気」との縁を結んでくれてありがとう。


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