喜びも悲しみも 歌と共に

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オカリナという楽器を知っていますか?土や粘土などをこね、焼いて作るのだそうですが、素朴な形がとても愛らしい楽器です。
先日、婦人会の催しの中で、このオカリナのコンサートを知り合いの教会長さんにお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。温かく心に沁みる音色で、様々なジャンルの音楽から、自作の曲までたっぷり一時間。日頃、生演奏など縁がない私には、至福のひと時でした。参加者にも大いに喜んでいただけて、やってよかったと思いました。

それにしても音楽には、人の心を励まし勇気づけたり、癒す大きな力があると思います。また、懐かしい音楽を聞いただけで昔の記憶がよみがえるように、一瞬にして時間を越えてしまうのは、まったく不思議です。

私は、ふと気が付けば何かしら歌を口ずさんでいることがよくあります。母親譲りの癖のようです。小さい頃の思い出の中で、母のくちびるにはいつも歌がありました。どんな曲だったかしら・・・。そう、弾んでいたり、沈んでいたり、母の澄んだ、ちょっと高い声が私の頭の中でよみがえり、増幅して、思い出しました。母はみかぐらうたを歌っていたのです。多分、童謡や流行歌も歌っていたのかもしれません。しかし、私の心にあるのは、母がみかぐらうたを口ずさんでいる姿なのです。今、母と同じような立場になった私には、あの頃の母の心が少し見えたような気がします。こんなところにも、母は信仰を伝えてくれていたのですね。

もう一人、みかぐらうたを口ずさんでいた人を思い出しました。十年ほど前に出直した大の友人であり、教会の信者さんです。若くして乳がんを発症し、手術をしたのですが、皮膚に転移し、体は日に日に蝕まれていきました。そんな中で、病室にカセットデッキを持ち込み、みかぐらうたのテープを擦り切れるまで聴きながら口ずさんでいた姿です。遺していく子ども達を思えば、心は千々に乱れたことでしょう。彼女の心を落ち着け、励まし、出直すその日まで明るい心を持ち続けられたのは、万人たすかるおつとめの地歌、みかぐらうたがあればこそだったと思います。

教祖が自ら歌って教えてくださったみかぐらうたをいつも心にくちびるに、私もそうありたいと思います。


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