天理教って和風の建物が多いし、仏教のお寺なのかな?それとも神道?
だけど、看板見ると「教会」って書いてあるし、まさかキリスト教じゃないよね?
ここでは、そんな「天理教は仏教じゃないの?何教なの?」という疑問にお答えしていきたいと思います。
天理教は仏教ではありません
結論から言いますと、天理教は仏教ではありませんし、神道でもありません。
教会の見た目から、天理教を仏教だと思われる方が多いようですが、実は、そうじゃないんです。
それは、それぞれの宗教の成り立ちから見ても明らかです。
仏教は、約2500年前、現在のインド北部のガンジス川中流域でお釈迦様が悟りを開かれ、その教えを出発点としたものです。
キリスト教は、約2000年前、現在のイスラエルのベツレヘムという土地に生まれたナザレのイエス様を「イエス・キリスト(救い主)」であると受け入れる宗教です。
一方、天理教は、天保9年(西暦1838年)10月26日、現在の奈良県天理市にあった庄屋敷村の農家の主婦であった中山みき様の身体に天理王命様(てんりおうのみことさま)が入り込まれ、その口を通して説かれた教えです。
つまり、天理教は仏教でもキリスト教でもないのです。
そんな天理教の本部を見学するツアーが不定期で開催されています。
天理教本部の神殿はもちろん、多くの国宝を所蔵する天理図書館などの見学もできます。
天理教は神道じゃないの?
じゃあ、天理教は神道なのかというと、そういうわけでもありません。
学生の時に習った歴史を覚えている方は、
天理教って、金光教や黒住教と同じころに興った幕末三大宗教の一つで「教派神道」じゃなかった?
と言われるかもしれません。
その通りです。
明治政府が、近代国家を建設するために、いわゆる国家神道と呼ばれる国教的な思想で「国民」を創り上げようとしました。
そのような状況の中で、教祖の教えを基にした信仰活動を続けるためには、政府の認可が必要でした。
そこで、天理教は、明治21年、神道の一派「神道天理教会」として認可を受け、その後、明治41年に「教派神道」の一つとして独立しました。
そして、戦後、自由に信仰生活ができるようになると同時に、弾圧などによって捻じ曲げられた教えを、教祖の教えてくださったものに戻していこうという「復元」が提唱され、その後、教祖の教えに基づいて教義が整えられてきています。
現在の文化庁の宗教年鑑では、天理教は「諸教の諸教団」に分類されているそうです。
そのような経緯から、お葬式などの祭儀や礼拝に使う祭具などを見ると神道の様に感じるかもしれませんが、実際には天理教は神道ではありません。
仏教でもなく、キリスト教でもなく、神道でもない、天理教の教えについては、天理教とはどんな宗教なの?と言うページでご紹介しています。ぜひ、お読みください。
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