相談文
近所に暮らす独居老人への〝おたすけ〟に関するご相談を申し上げます。その方は80代女性で、家族がおられます。しかし、訳あって別居で暮らしておられます。体調があまり良くなく、身の回りのことが一人でできないため、私はおたすけの心で、自分にできる範囲内でのお世話取りを心がけるようにしています。ところが最近、次第に私への依存が強くなり、わがままな言動が増えてくるようになりました。また頻繁に電話がかかってくるようになり、これまで一人でできていたことまでも、私に頼むようになったのです。一方で、家族との接触がほとんどないことを気の毒に思います。その方に、おたすけの心で寄り添い、少しでも喜びと笑顔を届けたいとは思うものの、精神的に疲れているというのが正直なところです。気ままで頑固なその方に、明るく向き合うにはどうしたらいいでしょうか。(50代・女性)
回答文
お手紙から、周囲に心を配り、苦しむ人、悩む人にたすけの手を差し伸べようと、諭達の精神を胸に、日々実践されている様子を感じさせていただきます。
さて、親しくなられた相手の方の境遇を聞けば、娘ほどの年のあなたからの好意はどれほど嬉しかったことでしょう。しかし、だんだんと接しているうちに、いつの間にかそれが当たり前になってしまい、更には次々とわがままとも思える要求をされているとか。なかなか思うようにはいきませんね。
ところで、あなたの方はどうでしょう。おたすけ心をもってこの人にたすかってもらいたいと、精一杯努力されているのでしょう。しかし、相手の態度に心が曇り、どこか勇めなくなり、最初に定めた心が揺らぎそうで、不安を感じておられるのではと推測します。
私方の教会の布教所長で、おたすけ熱心に努めてくださる方がおられます。出会いを通して難渋を抱えた人ににをいがけされ、丹精されている様子を見ていると、底なしの親切を捧げておられます。しかし、どれほど真実を尽くしても、相手にだんだんと話を聞き分ける心が出来るまでの道のりは、山あり谷ありです。それでも布教所長自らが、教祖にたすけて頂いたご恩返しをさせていただいているのだという心が定まっているのでぶれることがなく、その姿勢には私も学ばせて頂いています。
精神的にかなりお疲れの様子のお手紙でしたが、そんな中でも相手を変えようとするより、自分が変わろうと思っておられることが素晴らしいと思いました。心がいずんだ時には、どうかみかぐらうたを口ずさんでください。きっと心が明るくなってきます。元をたどり、あなたがたすかった日のことを思い出してみてください。今ある幸せ、感謝からスタートし直してみたらいかがでしょう。
相手の方の娘になったつもりで話に耳を傾け、お母さんになったつもりで世話をやいているうちに、あなたにならと、心を開いて深い悩みを打ち明けてくださる日が来ると信じます。
おさしづに「楽しめば楽しむ理ある。一つ楽しんですれば一粒万倍にも返す理である」M36.9.18と仰せくださいます。何だか勇気が湧いてきますね。気持ちを立て直して、明日から又、喜びと笑顔を届けてあげてください。
『天理時報』人生相談 回答者:吉福多恵子
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